NIPTと絨毛検査を比較
NIPTと絨毛検査を比較
NIPT(新型出生前診断)と絨毛検査を比較すると、NIPTは母体の血液中に含まれている赤ちゃんのDNA断片の量から染色体異常の可能性を算出します。検査の時期が早く妊娠10週目以降には可能で、検査結果は1週間~2週間程度で精度は極めて高く99%もあります。ただし費用は約20万円と高額で、検査が出来る施設が限られていて遺伝カウンセリングが出来るなど体制が整っていて遺伝的な知識を妊婦へ提供できると認定された認可施設でないと受けられません。
対象者も35歳以上の高齢妊娠の人や、これまで染色体異常を持った子を妊娠した経験がある人など可能性が高い人だけです。
絨毛検査はお腹に針をさして採取し検査を行い、内に含まれている胎児細胞を利用して陰性か陽性かを判断します。穿刺針の影響でリスクのある検査(侵襲的検査)で、検査時期は妊娠15週~18週で結果は10日程度でわかります。精度はほぼ100%の高い精度で「診断」が出来るので確定診断と言われていますが、流産の可能性(1%)や破水、子宮感染症などのリスクがあります。費用は約15万円と安くはなく、羊水検査と比べて難しいため検査実施施設も少なく、羊水検査よりは実施出来る時期は早いため診断結果を見てから話し合う時間もありますが流産のリスクは高いです。
リスクを比較して検討することが望ましい
出生前検査には多くの方法があり、それぞれにメリットとなる部分があるものの、検査を受けた場合のリスクについても十分に考えなければいけないものです。最も重要な点は母体や胎児への安全性という観点となりますが、NIPTの場合には血液検査だけであるため大きな影響を受ける可能性が少なく、安全性は高いものと考えることができます。
従来からある精度の高い羊水検査や絨毛検査に関しては、母体への負担が大きくなり流産に繋がるおそれもあるなど、検査を受ける際にリスクを意識しなければならないものでした。その点においてNIPTは採血を行うだけで診断が可能となっていますので、他の方法と比較しても安全面で優れている検査であると言えるでしょう。出生前検査を希望する妊婦さんは、それぞれの検査方法とNIPTを比較検討して判断することがおすすめです。もちろん、NIPTの実施後のアフターケアも大切な要素ですので、信頼性の高い施設を選ぶことも大切です。